政治家は、業界団体から賞を受けてもよいのだろうか。
今回は、高市首相が受賞した「ジュエリーベストドレッサー賞」について考えてみたいと思います。
私は、この問題について、
「政治家という立場にある人が、業界が主催・協賛する賞を受けることをどのように考えるべきなのか。」
ということを考えてみたいと思いました。
勿論、高市首相が良いとか悪いとか、そのような話をしたいわけではありません。
この賞が純粋に功績を評価する目的で贈られていたとしても、受ける場合は要職を退いてから受ける方が、余計な誤解を生まずに済むのではないかと思います。
政治家の受賞が大きく報道されれば、業界にとっても大きな話題となり、結果として大きな宣伝効果が生まれます。一方、政治家にとってもメディアへの露出やイメージ向上につながるという側面があります。
だからこそ、私は問いたいのです。
政治家、特に政府の要職に在る人は、一般の人以上に、公平性や中立性が求められるのではないでしょうか。
これは法律に違反しているかどうかという問題ではありません。
また、実際に何らかの便宜が図られたかどうかを問うているわけでもありません。
しかし、公職に就く人には、国民から疑念を持たれる可能性そのものを、できるだけ避けようとする姿勢が求められるのではないでしょうか。
私は、公の立場にある者は、自らを厳しく律する立場であるべきだと思っています。
だからこそ、このような賞は、たとえ善意から贈られるものであったとしても、辞退するという選択肢もあったのではないかと思います。
正直に言えば、この問題は、それほど大きな問題ではないのかも知れません。
私自身も、この一件だけを取り上げて大騒ぎするつもりはありません。
しかし、私には少し気になることがあります。それは、私たちは、「これくらいなら問題ないだろう」と考えながら、小さな違和感をその都度見過ごしてきたことはなかったでしょうか。
その積み重ねによって、以前であれば疑問に感じていたことにも、次第に違和感を覚えなくなってはいないでしょうか。
私が本当に考えたいのは、この賞の受賞そのものではありません。このように小さな違和感を見過ごし続ける社会でよいのだろうか。そして、公職に就く人に求められる倫理観とは何か。
この問題は、一政治家の話にするつもりはありません。
政治家と民間団体との関係を、また、公職に就く人の立ち振る舞いを、私たちはどのように考えていけばいいのでしょうか。この機会に一度立ち止まって考えてみてもよいのではないかと思います。