議員定数削減で、日本の民主主義は何が良くなるのか

議員定数削減で、日本の民主主義は何が良くなるのか

国会では、衆議院議員の定数削減をめぐる議論が続いています。

しかし、議論を見ていて、どうしても分からないことがあります。

議員定数を削減することで、日本の民主主義の何を改善しようとしているのでしょうか。

「身を切る改革」という説明があります。

議員数を減らせば、議員にかかる経費は削減できるでしょう。しかし、経費の削減が目的なのであれば、ほかにも検討すべき支出は数多くあるはずです。なぜ、その中でも議員定数の削減を優先するのでしょうか。

そもそも、国会議員は国民の代表です。その数を減らすことは、単なる経費削減とは意味が違います。

国会が果たすべき役割は何なのか。その役割を十分に果たすためには、どのような議員が、何人必要なのか。どのような選挙制度が望ましいのか。

こうした問題と切り離して、議員数だけを論じることに、どれほどの意味があるのでしょうか。

もし、国会議員が国家に必要な仕事を十分に果たしていないから数を減らしてもいいのではないかということなら、まずは、国会議員としての仕事をしてもらう為には何を変えればいいのかという根本議論をすべきではないでしょうか。

また、現在の選挙制度にも、様々な問題が指摘されています。

小選挙区制にも比例代表制にも、それぞれ検討すべき問題があります。制度全体をどう改善するのかという視点も必要でしょう。

その中で議員定数の削減が有効な手段なのであれば、そう説明すればよいのです。

しかし、定数削減という手段そのものが目的になっているのであれば、話は違います。

私が疑問に思うのは、与党の主張だけではありません。

与野党が、削減するかしないか、何人減らすか、どこを減らすかという議論に多くの時間を費やしながら、日本の民主主義をどう改善するのかという本質的な問題を議論しているようには見えないことです。

国会には、ほかにも議論すべき重要な課題が山積しています。

その貴重な時間を使って議論するのであれば、少なくとも改革の目的、そのために選ぶべき手段、期待される効果について、国民に納得できるように説明をしてもらわねばなりません。

国民の代表を選ぶ制度について、国民に改革の目的や本質的な問題を十分説明することもなく、政党間の駆け引きの中で決めようとしているのであれば、国民を馬鹿にしていると言われても仕方がないのではないでしょうか。

私は、議員定数を減らすことに賛成しているわけでも、反対しているわけでもありません。

知りたいのは、もっと根本的なことです。

日本の民主主義をどうしたいのか。

そのために、なぜ議員定数削減が必要なのか。

各党には、まずその考えを示してもらいたいと思います。

コメントする

上部へスクロール